西部講堂がロックの聖地と呼ばれる所以
そしてRGと浅越ゴエがこの地にこだわった理由
冷たい隙間風の入る、年季の入った古びた講堂。数多くのアーティストの演奏を吸った会場に満ちているのは、まさに“ロックの香り”だ。祇園花月の名物企画「RGがあるあるを歌いつづけそれを浅越ゴエが実況する会」の今回の舞台は、この京都大学 西部講堂。西部講堂連絡協議会という学生団体によって運営されている講堂で、自由な表現の場として、音楽・演劇・映画などのイベントが行われている。
音楽で言うと、その歴史は日本ロックの黎明期に遡る。70年代から《FUCK’70》《MOJO WEST》《幻野祭》といったイベントを行い、村八分、カルメン・マキ、頭脳警察、矢沢永吉、Char、かまやつひろし、ザ・モップス、ローザ・ルクセンブルク…挙げるとキリがないが、こういった日本ロック史に名を残すアーティストが出演。さらに世界的な鬼才であるフランク・ザッパに「世界でもっとも美しくクレイジーな劇場」と言わしめるなど、西部講堂は国内外で知られるロックの聖地だ。この場所で多くの若者が熱狂してきたことは違いない。
レイザーラモンRGもその一人。「頭脳警察とかカルメン・マキ&Ozが大好きで、カルメン・マキ&Ozの再結成ライブを大学のときに、ここに見に来たです。そんな場所で“あるある”をやっていいものかわからなかったんですけど、言ってみたらスタッフのみなさんがすごく頑張ってくれて、実現にこぎつけました」と語る。また浅越ゴエも「立命館大学にいたときにお芝居のサークルをやっていて、先輩がここでお芝居をしたのを見に来て。外とまるで空気感が違う、別世界の空間って印象があったので、“あるある”を異空間の西部講堂でやれるのが楽しみですね」と、意気込みを語っていた。
