2020.04.07 公開
金子茂樹氏、2019年度「向田邦子賞」を受賞

金子茂樹氏  画像 1/1

向田邦子賞委員会と株式会社東京ニュース通信社が主催する、優れた脚本作家に贈られる向田邦子賞の第38回選考会が4月7日(火)に東京・渋谷で行われ、金子茂樹(かねこしげき)氏の受賞が決定いたしました。受賞作は、日本テレビにて2019年10月12日~12月14日に放送された『俺の話は長い』です。

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授賞理由は、「医療モノ刑事モノが多い中、こうした日常の素材で楽しませてくれたことは、改めて、それがドラマの大切な要素だと感じました。展開(筋立て)に頼るエンターテインメントではなく人間の描写で楽しませ、ニートと不登校を、ごく日常の事として面白く描いていく感性は秀逸。作者の人生観が出ている魅力的な脚本になっていると思います。1時間枠2本立ても新鮮で、エンタメ性、物語性、作家としてのチャレンジ、そうしたことのバランスも良く、光彩を放つ作品に仕上がっています。」というものです。

受賞者には本賞の特製万年筆および副賞300万円が授与されます。



金子茂樹氏コメント】
脚本家になって15年、いつかホームドラマを書きたいと思っておりました。
その夢が叶い、さらにこのような素晴らしい賞を頂けるなんてボクは幸せ者です。


【選考委員・冨川元文氏/第10回向田邦子賞受賞】
「日常の暮らしを素材に面白く楽しませてくれた。今どきこうした日常を丁寧に描くドラマは少ない。向田邦子さんのエッセイやドラマのセリフと同じ匂いがしました。作家の個性、感性に魅力を感じます」

【選考委員・大石静氏/第15回向田邦子賞受賞】
「テレビに関わるものとして、テレビを中心に活躍している方の受賞で、うれしいなと思っています。金子さんの考える人間のアホらしさみたいなもの、人間を見つめる作家の哲学みたいなものがとてもよく出ているという意味において、今までの作品とはちょっと違う、作家性の高いものだったと思います。でも、そういったことが鼻につかず、とても楽しい、センスの良いセリフのなかに哲学がうかびあがっているところが見事だなと思いました」

【選考委員・岡田惠和氏/第20回向田邦子賞受賞】
「『俺の話は長い』は、単純に読んで、ものすごく面白かったです。同じ脚本家として、ちょっと嫉妬するぐらい面白かった。金子さんは今のテレビの連続ドラマをずっと支えてきて、中心にいる人のエネルギーとか、自信とか、そういったものを感じましたし、小さな世界を面白く見せ切っているのが大したものだなと思いました」

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