アンコールで現王園がまず口にしたのは、このワンマンができた喜びと、次のライヴが決まっていないこと。「今日で一旦終わります」という言葉に寂しさを感じないと言えば嘘になるが、だからこそここまで全力でプレイし、全力で楽しみ尽くせたのかもしれないとも思う。
予定されていたアンコールは「Boys be ambitious」と「この花が咲いて枯れるまで」。歌詞を書いたとき、耳にしたときには想像もしなかった未来や未来の自分がいる。そんな人生の不可思議さを、FAIRY FOREと共に歳を重ねてきたファンの方も感じたのではないだろうか。
演奏を終え、繰り返しお礼を告げる現王園の横で、YASUから「もう一曲やりたくね? ダメ?」の一言。出し切れなかったのではなく、名残惜しくてしかたがなかったのだろう。どの曲を演奏するか、ファンからリクエストを募ったりしつつも、最後はデビュー曲「LOVE SICK」で締めくくることに。喉がギリギリの状態になってしまった現王園を支えるようにファンの声が響き、YASUもYOKOも本当にこれが最後とがむしゃらにプレイする。すべてを出し切った心地よさと一抹の寂しさが会場を満たした。
その後も、ファンがメンバーを自由に撮影したり、ファンを交えて記念撮影をしたり、最後の最後まで、この一瞬一瞬を楽しませたい、そして楽しみたいという気持ちにあふれた時間が続いた。復活ライヴをする理由や考え方はさまざまだが、バンドとファンの再会が喜ばしいことであるのは間違いなく、それだけでいいとも言えるだろう。惜しくもこの夜、町田PLAY HOUSEに足を運べなかったファンの方は、販売されるライヴDVDの詳細を待っていてほしい。
【2023.9.17 FAIRY FORE ワンマンライブ】
@町田ThePlayHouse
1.Merry Go Round
2.CHILD OF WIZARD
3.VIRGIN
4.ジェット
5.Mr.BAD MAN
6.school days
7.Daling
-映像-
