そしてライヴは後半戦へ。YASUが現れた後に「CAN’T YOU CELEBRATE?」をイメージしたSEが流れ出したところへ、現王園とYOKOが結婚式へ向かうカップルのように腕を組んで登場。実は二人は出会って40年の長い付き合い。というわけで、いきなりのルビー婚(結婚40周年記念)が行われることに。現王園が列席者へ挨拶するように来場のお礼を告げ、さらに両親へもお礼を。この日は実際に、家族など近しい人が足を運んでいることもあり、よりアットホームな空間となっていた。
後半戦は、FAIRY FOREと言えばこの曲、「SWEET-ness」から。メンバーも会場もリラックスしてきたのか、楽しく和気藹々とした空気が広がる。続くMCでは、YASUのステージドリンクにカレー(!)などが仕込まれていたことが判明、「いじりすぎ」と訴える一幕もあり、ひたすら楽しく幸せな空気でいっぱいに。
「トバしていく」という言葉どおり、「LIFE」でストレスを発散するかのように皆で元気よくジャンプ! さらに軽快なビートとともに気持ちよく突っ走った「VIVID」。現王園はイキイキと表情を輝かせながら、ステージを自由に動き、後方から見守るYOKOも笑顔を浮かべ、楽しんでいる様子が伝わってきた。
ライヴもいよいよ終盤、「Idoll」が始まるとともに、待ってましたとばかりにフロアではヘドバンに揺れる頭が目に入ってくる。ここまでにはなかった熱量が一気に解き放たれたよう。そんな光景を目にした現王園は、過去にイベントで日本武道館のステージに立ち、最高の景色を見たと口にしたうえで、「一番見たかったのは今日の景色です」と断言した。
「一番自身のあるこの曲でお別れしたいと思います」と最後を飾ったのは、デビュー曲「LOVE SICK」。歳月を経ても、曲が持つエネルギーが衰えてないことを再確認する。ファンの合唱と、それに耳を傾ける現王園の表情に、バンドとファンが重ねてきた時間と離れていた歳月、それらを経た今のかけがえのなさをひしひしと感じた。「2023年9月17日、FAIRY FOREでした!」という高らかな宣言とともに、本編は終了。
