2023.08.17 公開
Hakubi、地元・京都で主催ライブイベント「京都藝劇2023」開催

(Photo by 翼)  画像 1/9

初出演の気負いや緊張などまるでない堂々のたたずまいで、1曲目の「コントレイル」からぶちかましたのは左近ステージのトッパー、RAINCOVERだ。「曲なんか、俺らのことなんか知らんでええねん。ちょっとでも心が揺さぶられたら体を動かそうぜ!」とほえれば、最後尾まで手が挙がるパンパンの左近ステージ。「他人のイベントじゃなかったら自販機の上にも人を乗せてたと思います(笑)」と笑うのも納得だ。1stミニアルバム『Vanilla』の収録曲「ナイトライダー」「ボーイズソング」やライブの定番曲「秘密基地」、「Hakubiのマツイ(ユウキ・Dr)にやってくれと言われたんで」と「木屋町」、「青い歌」ではモッシュも起きるなど、もらったチャンスに見事に応えた完全燃焼の25分間だった。

Hakubi、地元・京都で主催ライブイベント「京都藝劇2023」開催KALMA(Photo by 翼)  画像 4/9

畑山悠月(Vo.Gt)の第一声から右近ステージをブチ抜く「Millennium Hero」で圧倒したのは、北海道出身のスリーピースロックバンド、KALMAだ。その後も、高速ドライブするベースラインに昇天必至の「隣」、「Hakubiの片桐さんが僕らを『京都藝劇』に誘ってくれたのは2022年12月31日。あの大みそかから今日までずっと妄想してました!」(畑山、以下同)となだれ込んだ瞬殺パンクの「モーソー」と、個性しかない楽曲群で翻弄していく。

Hakubiと出会った3年前より、今の俺たちはカッコ良くなってるかな、ちゃんと進化できてるかなと考える。これと言ったヒット曲を生み出してもないし、ツアーをやっても即完するバンドでもない。でも、愛してくれるお客さん、バンド、ライブハウスがあるから、俺たちは何とかやれてる。そう思えるだけで一つの進化なんじゃないかって、今思っちゃった。それを今日この35分間で、ロックバンドなんだから、生のライブで証明する!」

有言実行の「ねぇミスター」「1分間の君が好き」と、生き急ぐようにエナジーを爆発させる北のアンファンテリブルは一転、「2017年、高校2年生のときに書いた歌」と始まったメロウでノスタルジックな「年上の、お前」で、ソングライターとしての確かな手腕も提示。重いドラムとサビのリフレインが心地良いミドルチューン「アローン」も素晴らしい限りだ。

危なっかしいピュアネスを背負った「逃げるなよ、少年!」も3人のシンガロングが爽快感抜群で、「夏の奇跡」で終わると思いきや「あと50秒あったから最後にもう一回!」とおかわり「モーソー」をぶっ込むなど、最後の一秒まで魅了したKALMAだった。

Hakubi、地元・京都で主催ライブイベント「京都藝劇2023」開催G-FREAK FACTORY(Photo by 翼)  画像 5/9

そして、ここからの右近ステージはレジェンド級のライブアクトが続く。青い光に包まれたKBSホールにG-FREAK FACTORYが現れるや、自ずと沸き立つ満場のクラップ。言葉を交わさずとも会場一体となって作り上げられていく「Too oLD To KNoW」から、茂木洋晃(Vo)が雄たけびを上げれば、見渡す限りの拳が目の前を埋め尽くす。理屈抜きに魂でつながる大合唱の中、「Fire」でも厳かなギターの音色とリリックが心臓を突き上げる。かと思えば「REAL SIGN」の躍動するビートとリフにたぎる高揚感と、体の奥底に侵食し命を沸騰させる唯一無二のパフォーマンスには、ただただひれ伏すのみ。

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