1曲目『King's Rock'n Roll』から、マイクスタンドを華麗に振り回すダイヤモンド☆ユカイの姿はまさに真のロックンローラー。まるでブランクなど一切なかったかのようなキレのあるパフォーマンスは圧巻の一言だ。
2曲目には代表曲のひとつでもある『バラとワイン』を披露すると、オープニングアクトで登場した氣志團のパフォーマンスの際、客席に投げられた薔薇の花が一斉にステージに飛び交うハプニングが。そんな中、サビを歌いつつも飛んで来たバラを掴み客席に投げ返すユカイの姿にも彼のスター性が垣間見える。
「今日は懐かしいやつガンガンやるぜ!」ユカイはそう言ったが、彼らのサウンドには今、目の前で生まれたばかりのようなリアリティが伝わってくる。時にはマラカスを振り、時にはブルースハープを吹き鳴らすユカイ。
そして元レベッカのリーダーで、日本屈指の腕前を持つギタリストshake(シャケ)木暮武彦の流れるようなギター、そして小川清史の安定したベースのリズムには30年の月日などまったく感じさせない生々しさがある。
画像 6/26(Photo by 森島興一 / Koichi Morishima / K.Morishima... etc.)
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アコースティックギターを抱えたユカイが、ジョン・レノンの『イマジン』をアドリブで歌い上げる粋な導入で始まった『John』。そしてshakeがメインヴォーカルをとった『Shakin'Funky Night』。
激しいドラムのビートに会場が上下に揺れた『野生の嵐』では、小川のベースとshakeのギターが唸りまくり、それに負けじとユカイもブルースハープで応戦。まさに3人のパフォーマンスの饗宴となった。
再びアコギを手にしたユカイが『Lady Blue』を披露した後のMCでは、本当は昨年開催するつもりだったものの、ユカイのスケジュールで実現できずメンバー間でいざこざがあったという裏話もチラリ。
「ほとぼりが冷めたのでこうしてやってます」と会場を笑わせた。さらに「30周年を迎えられたのは本当に最高です。レッド・ウォーリアーズみたいな正真正銘のバカなロックンロールやってるバンドってなかなか他にいないからね」とユカイ。自身は照れもあってか「バカな」と言っていたが、これは「実直な、ストレートな」という意味であることを付け加えておきたい。