4月15日、ロックバンド・FAIRY FOREが1日限定復活を果たした。本記事では復活ライヴの模様をお届けする。
【ライブレポート】¥1日限定復活を果たしたFAIRY FORE(4枚)
90年代から2000年代のいわゆるヴィジュアル系の黄金期に活動したFAIRY FOREは、耳なじみのよいメロディと歌で多くのファンを魅了した。エイベックスからメジャーデビューを果たしたが、2005年12月11日に解散。現在、ヴォーカルの現王園崇はJagged Little Pill(ジャグド リトル ピル)としてソロ活動を積極的に続ける一方、ベースのYASU、ドラムのYOKOは第一線から退いている。
そんな彼らの復活ライヴは、先輩でもあるHUSHによるイベント『HUSH 3days -cocoon8414155516-』がその舞台となった。FAIRY FOREにとっても馴染み深い横浜7th Avenueはソールドアウト。ぎゅうぎゅう詰めになった観客を前に、お馴染みの懐かしい曲にパロディーを取り込んだSEが流れ、笑い声と手拍子が沸き起こる。ライヴハウスという空間の中では、期待でいっぱいのワクワクした気持ちが最後方まで伝わってくるように感じられるのが不思議だ。ひと際大きな歓声を受けて、現王園が登場。いよいよ18年ぶりのFAIRY FOREのライヴが始まった。
「一人でも多くの人が知っていて、喜ぶであろうと曲を選んだ」というセットリストの一曲目は、「SWEET-ness」。イントロの柔らかなサウンドと明るい光が会場に広がっていくさまに、ファンは一気に当時へ連れ去られたのではないだろうか。現王園の変わらぬ歌声が耳に飛び込んできたとき、FAIRY FOREが目の前にいることをたまらなく実感した。
キャッチーで伸びやかなメロディに、楽器隊から生み出されるシンプルなバンドサウンド。その音楽もこのライヴに向かう姿勢もピュアでまっすぐだ。特段に緊張するでもなく、大仰に感傷に浸るでもなく、ただこの瞬間、音楽に没頭する姿は潔く、見た目よりも大きく感じた。そのまま「皆さま、一緒に踊りましょう!」と「CHILD WIZARD」が始まると、軽快なリズムに自然に体が揺れる。そしてサビへと差し掛かると、思わず口ずさんでいる自分に気づく。
