メジャーデビュー曲で、鹿沼が「直前のリハまで練習してました。私たちの曲の中で最大難度の曲です」と解説した海外でも人気の高い「LAGRIMA」や、ヴォーカリストとダンサーを完全にセパレートしたラブバラード「Go My Way」では、それぞれが個性を爆発させたかと思いきや、続く「TURN ME ON」では、肩を組み、ハイタッチをしながら歌唱。この3人でしかなし得ない、メンバー同士の絆を感じさせるハーモニーを響かせた。そして、3人で向き合って歌い始めたメロウなEDMナンバー「Blue Ocean」を歌った後のMCでは、3人でこれまでの5年9ヶ月を振り返る場面があった。初期の全体リハで「いつも不機嫌だった」ことを明かされた田辺は、「自分に怒ってて、それが制御できなかった。ごめんなさい」と笑顔で謝罪。また、「歌が嫌いで、彩、もう歌わない」と拗ねていた時期があったという傳が「でも、今は好き。3人で歌うことは楽しいね」と語ると、鹿沼は嬉しそうな表情を見せた。
青春や恋愛をテーマにしたさわやかでキュートな楽曲をコンパイルしたメドレーを経て、「Sparkle」ではこの日一番のクラップとジャンプが沸き起こり、インディーズ時代からの鉄板曲「TONDEKE」では観客全員で踊って楽しんだ。チャーミングなステップを踏むディスコファンク「DO IT, DO IT」でさらなる気合いを注入し、結成当時から歌ってきた「YEAAAHHH!!!」で会場の熱気を一段と引き上げたあと、アニメ「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」のエンディングテーマで、最新シングルにして最後のシングルとなったエールソング「シャラララ」で明るく楽しく盛り上がり、笑顔が広がる中で本編は締めくくられた。
アンコールでは田辺が「皆さんに一番伝えたい曲を歌います」と語り、ラストシングルのカップリングに収録されていた「サヨナラの前に」を披露。田辺が歌う<立ち止まらない/振り返らない/もう決めたから>というフレーズは、この日ならではのニュアンスで胸に響いてきた。そして、メンバーは、一人ずつ会場に集まった観客と画面越しのファンに向かって感謝の気持ちを伝え、別れの挨拶をした。
まず、田辺が「一人だったらここまでできなかったなと思います。正直、まだまだやりたかったなってこともあるけど」と一瞬だけ涙を見せた後、「自分たちの新しい夢に向かって頑張るって3人で決めたし、皆さんにもその姿を応援してほしいなと思います。これからはそれぞれ一人ずつ、頑張っていくことになるけど、この空間があったことは絶対に忘れないし、私たちにはみなさんがいてくれたことは絶対に忘れません。最高に楽しい時間でした。みんなのこと大好きです!」最後は笑顔で伝えた。
傳も珍しく涙を堪えながらライブの楽しさを繰り返し語り、「もっともっと亜美とななみんとライブを作っていきたかったけど、自分たちで決めた決断なので、後悔したくないし、覚悟を持って頑張らないといけない。新しい場所に行って、二人がいなくて寂しい思いを絶対にすると思うけど」と正直な気持ちを吐露し、「でも、たくさん努力して、みんなの前に自信を持って立てるようにがんばります」と意気込みを語った。
