2020.02.20 公開
M.S.S Project、満場の熱狂が生んだZepp Tokyo公演をレポート

M.S.S Project Photo by 大塚秀美  画像 1/7

M.S.S Projectの最新ツアー「M.S.S Project Tour 2020 PERIOD -The Next Phase-」が、2月7日の豊洲PIT公演よりスタート。M.S.S ProjectはFB777(以下、FB)、KIKKUN-MK-Ⅱ(以下、きっくん)、あろまほっと(以下、あろま)、eoheoh(以下、えおえお)の四人によるゲーム実況・音楽制作ユニット。彼ら自身大規模な会場は多数経験済とはいえ、ライブの熱気を身近に感じあえるスタンディング会場でのライブは経験数も少ないように、演者側も観客たちも新鮮な気持ちで楽しめるツアーになっている。むしろ今の観客たちは、M.S.S Projectとはホール規模以上のコンサートのみで接してきたように、彼らの姿を間近で。しかも、汗の吹き出る熱気を目の前で感じられる今回のツアーへ、誰もがホール公演とは異なる高揚と興奮を覚えていた。レポートに入った公演でも、ライブへ訪れた人たちは、一様に紅潮した表情と満足した笑みを浮かべ会場を後にしていた姿が印象深く目に焼きついた。

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今回のツアーは、すべてスタンディグでの会場を舞台に3月上旬まで6都市12公演行なわれる。その後、5月23日(土)に横浜スタジアムで催すGRAND FINAL公演を持って、同ツアーは幕を閉じる。彼らにとって初のスタジアム公演。とはいえ、過去にはさいたまスーパーアリーナでの公演も成功させているように、今のM.S.S Projectに相応しい会場。むしろ、この日にM.S.S ProjectがどんなPERIODを打ち、Next Phaseへ進化してゆくのか興味は尽きない。さらに言うなら、今行なっているスタンディング会場を舞台としたツアーを通し、彼らは1公演ごとにピリオドの先にある次の段階へ進む成果や手応えをつかんでいるように、GLAND FINAL公演へ向けM.S.S Projectがどれだけ大きく進化してゆくのかが楽しみだ。

ツアーはまだ序盤戦。これまでのようなバラエティに富んだステージ構成ではなく、今回は完全にライブを主体として作りあげているのも大きな特徴のように、M.S.S Projectがどんな空気をライブに描き出すのかも大きな見どころになっている。他にも、4月22日には6thアルバム「M.S.S.Period」を発売することも伝えているように、このツアーでは新曲も披露してくれるのかなど期待の大きいツアーでもある。ここでは2月11日(火・祝)にZepp Tokyoを舞台に行なった公演の模様を題材に、今回のツアーの見どころをお伝えしたい。

M.S.S Project、満場の熱狂が生んだZepp Tokyo公演をレポートM.S.S Project Photo by 大塚秀美  画像 3/7

足を運んだZepp Tokyoでの公演は、1階のフロアが後ろまで立錐の余地もないほど人で埋まっていたのはもちろん、2階席も完売。それどころか、2階には数多くの立ち見客も。改めて、M.S.S Projectへの期待度の高さを感じさせられた。
今回のツアーは、序盤から気持ちを熱く昂らす激しい楽曲を次々と叩きつけ熱狂という物語を描き出してゆく。とくに序盤戦は、腹の奥底へズンズン響く勇壮な曲たちが次々飛びだすよう、歌声や演奏に触れているだけで心や身体が火照る感覚をずっと覚えていた。パフォーマンスを担うあろまとえおえおが観客たちを煽る様を通し、何時しか会場中の人たちが手にしたサイリウムを頭上高く突き上げ、その思いへ応えようとしてゆく姿もフロア中に広がっていた。

楽曲を重ねるごと、M.S.S Projectのメンバーらの誘いへ導かれ、理性を忘れ、無我夢中で騒ぐ人たちが支配する光景に会場は染め上がっていた。時に身体を折り畳み、時には演奏に合わせ拳を突き上げるなど、メンバーらと観客たちの感情がどんどんシンクロしてゆく様がそこには描き出されてゆく。何時ものライブでもお馴染みだが、今回も、FBが中心のときはフロア中に青いサイリウムの海が生まれ、きっくんが中心のときにはフロア中へ黄色い波飛沫が起きていたように、主役となったメンバーのカラーに合わせフロアのサイリウムの色も次々と変わる光景は、気持ちを一つにM.S.S Projectのライブを楽しむうえでの大きな特徴を成していた。楽曲のイントロが流れたとたんすばやくサイリウムの色を変えてゆく人たちも多かったように、率先してメンバーや、その場の空気を「楽しい」へ塗りかえてゆく心意気も嬉しかったこと。楽曲によっては、あろまとえおえおがサーベルを手に闘う様を描けば、会場中の人たちが海賊船の乗組員となり一緒に荒波を乗り越え突き進む感覚を味わえたのも楽しかった光景だ。

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楽曲も、ブロック毎に様々な表情を描き出せば、途中には早替えコーナーも登場。メンバーが、それぞれのカラーを配色した華やかな衣装姿に変貌。その様も嬉しい見どころになっている。それぞれの衣装の背中には「M」「S」「S」「P」の文字を刺繍(誰がどの文字かは、ライブで確かめてください)。MCのときには、その文字をネタに 「まぁ悲しいのM」「葬式のS」「想像してみてのS」「おならがプーのP」など、自由奔放に会話を繰り広げていたことも伝えておこう。
いくらライブを主体にとはいえ、MCでは何時ものようにフレンドリーな会話は、もちろん。急に話が変わるように、落ちどころか、展開の見えない言葉のやりとりも楽しい見どころになっていた。この日も、FBときっくんが「やっとライブに慣れてきた」「何時もとは異なる新鮮な気持ちでライブが出来ている」と真面目に語れば、話を振られたえおえおが、いきなり「うどん」と言い出し話の矛先を変えれば、FBときっくんが無理やりえおえおの会話へのっかろうとするのにあろまは無視するなど、そこにも四人四様のキャラクターが見えていた。
他にも、この日のライブでは、4人が「踊ってみた」ばりに、気持ちとダンスを一つに繰り広げたダンスパフォーマンスを見せる場面も登場。きっくんの荒々しいギター演奏や、FBの華やかなキーボードプレイを味わえるのはもちろん。あろまとえおえおは、振りまわすことでいろんな文様や文字を描けるビジュアルポイと呼ばれるスティックを用い、いろんな楽曲の中へカラフルな彩りを与えてゆくのも見どころになっている。

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今回のツアーでは、いくつか新曲も披露。とくにビジュアルポイを用いて花咲くような光景を描き出す新曲時のパフォーマンスは大きな見どころだ。あえて新曲の内容にも一部触れるなら、とある楽曲では、今回のタイトルに込めた想いを示すように「ピリオドの先へと向かう意思」を伝えていた。そこへどんな具体的な想いを込めているのか、観ていてとても気になった。もちろん、どんな新曲が飛び出し、どのようにライブ空間を彩るかも今回のツアーのポイントだが、久しぶりに演奏する楽曲もあるように新旧様々な曲を味わえるのもファンには嬉しいこと。実際、懐かしい楽曲が飛び出し、フロア中から嬉しい悲鳴も上がっていた。他にも、ライブの間に間に「みんな暴れ足りねぇんじゃないの?」「もっといけるだろ!」「踊れー!!」などの煽りも入れるきっくんの煽り声も、気持ちを昂らせてくれた。

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