全編を通して、楽曲の良さを増幅させ、かついつもと違った表情を見せる秀逸なアレンジ、そしてバンドとオーケストラがどちらかに乗っかるわけでなく完全に融合した演奏。楽曲の親和性から、かねてから待望論が多かったオーケストラ公演だが、その期待を大きく大きく上回る、バンド史に刻まれる一夜となった。Plastic Treeの楽曲の素晴らしさを再認識させられる、25周年にふさわしい夢のような公演であった。
アンコール後、東京ニューシティ管弦楽団と大嵜慶子氏、そして観客へ何度も感謝して拍手するメンバー4人。最後ステージに残ったメンバーからの挨拶の中で、有村が観客に向けて語った言葉が特に印象的であった。
「こういった公演ができるのって、うちの曲をすごく大事に想ってくれるみんながいるからだと思います。本当に、いつもありがとうございます。明日から通常営業に戻りますが(笑)、末長く宜しくお願いします。」 この言葉に、このバンドの25年の重みとファンとの絆、そして25年を経てもなお走り続ける強さが詰まっていると感じた。
結成25周年ならではの大盛況な公演だったが、バンドとして次は新曲のリリースが控えている。9月4日に1年2ヶ月振りとなる待望のシングル「潜像」がリリースされる。ライブ活動は継続的に行っていたものの、長い楽曲制作期間を経て完成した久々の新曲。カップリングは作詞ナカヤマアキラ、作曲佐藤ケンケンによる楽曲「IC」。初回限定盤Aは「潜像」のMusic Videoが収録されたDVD付属。初回限定盤Bは撮り下ろしのフォトブックレット付属となる。また、本日からこのニューシングル「潜像」の早期予約キャンペーンとして、対象店にて3形態同時予約を対象に、特典DVD[潜像Making Video]がもらえる企画もスタート。バンドとしては久々のメイキング映像の公開となる。7月31日までの期間限定のキャンペーンとなるので忘れずに予約しよう。
そしてこのシングルリリース後すぐに「Plastic Tree Autumn Tour2019『holographic boy,imitation girl』」と題した全国ツアーも開催。9月14日の川崎CLUB CITTA’からスタートし、10月12日の地元千葉・市川文化会館までの全国7公演となる。
リリース情報
Plastic Tree
New Single「潜像」
2019年9月4日発売
