佐々木久美が続ける。「初めて東京ドームでライブをさせていただくってサプライズで知ったのが、2019年のひなクリで、それから延期になってしまって。ずっとおひさまのみなさんが待ってくださってるのに、なかなか叶わなくて、申し訳ない気持ちだったし、だからってどうすることもできなくてもどかしい気持ちでいたんですけど、ついに来年の3月にやらせていただくことになりました」「私たちの口から東京ドームでやるよってみなさんにお知らせできたのが、ほんっとうにうれしいです。私たちが東京ドームでやるグループになれたのかっていうのが、その自覚とか覚悟が、この2年間でつきました。だから最高のひな誕祭にします。みなさん待っててね!」と、メンバーを代表して正直な思いを語った。
そして「ついにあの場所に行けるっていう最高の気持ちで、あの曲を歌いたいと思います!」という曲フリとともに、東京ドームへの思いが込められた「約束の卵」を歌唱。
これまでずっとライブの締めに歌ってきた曲を、今度こそ本当に約束を叶えた証として、ファンと分かち合った。
日向坂46の前身のけやき坂46が発足したのは2015年。そして日向坂46としてデビューしたのは2019年。
10〜20代のメンバーたちにとっては長い時間をグループに捧げてきたことになる。その彼女たちの最大の夢である東京ドーム公演がこれほど長期間延期されてきたのは、日向坂46が背負った過酷な運命を象徴するとともに、コロナ時代のアーティストたちのリアルな苦悩を現している。
しかし、夢が遠のいても立ち止まらずに努力し続けてきたからこそ、この期間で佐々木久美の言うように「自信と覚悟」が備わった。日向坂46の東京ドーム公演は、停滞したライブシーンの復活を告げるとともに、彼女たちが本当のトップアイドルになったことを示す場になるだろう。
・日向坂46 「ひなくり2021」
