そして、2015年3月31日に行われた握手会のミニライブで、後藤は7期生のメンバーと共にお披露目を迎えることになる。お披露目前に行ったレッスンは、とにかく『パレオはエメラルド』を踊ったという。「私たちの期は特にダンスが下手くそって言われていたから、みんなで一つのものが出来上がっていくのを見てもらえて、アイドルってこんな感じなんだって思いました」と語る。自分がなるまでアイドルを知らなかった彼女にとって、レッスンで培った時間がアイドルについて考える貴重な時間だったことだろう。
共にオーディションに挑んだ同期の7期生について「全員が本当に本当に大事な存在。みんなライバル意識をむき出しにするタイプじゃない。あんまり表に出さなかったり、前に出るタイプが少ないです。それが自分に合っていたんだと思います。友達として仲がいいっていう感じ」と語る。
7期生の中には、のちにSKE48のセンターとして次世代を託されることになる小畑優奈や、その美声で48グループNo,1の歌姫の称号を得る事になる野島樺乃といったメンバーが揃う中、後藤は早くも選抜メンバーとして研究生ながら大抜擢される事になる。
選抜メンバーに選ばれた時の事を「『選抜』の意味がよく分からなかった」という。
「マネージャーさんから電話があって、沖縄に行けることになって、『SKE48ってすごいな』って思ってたんですね。そこで『選抜だよ』って言われてもピンとこなくて、それがすごい事だと知った時は素直に嬉しかったです」と語った。
後藤が選抜メンバーに選ばれたのは松井玲奈の卒業シングル『前のめり』。しかも、ポジションは松井珠理奈に次ぐ立ち位置だった。MV撮影の思い出について触れると当時のメイキング映像と共に「踊れないし、前にいるのは緊張するし、撮影の直前でダンスの振り付けが変わるんですけど、それに追いつけない自分が嫌だなって。そういうのがあって泣いたんです」と心境を遡る。涙を流す後藤にセンターを務めた松井玲奈はそっと寄り添う。周りには松井珠理奈や宮澤佐江、高柳明音の姿もあり、先輩メンバー達の支えがあって乗り越えられた撮影だった事を振り返った。








